なぜベンジャミンはモスワナの自害を止めなかったのか? 呪殺を許した真の理由を考察 ハンターハンター416話ミニ記事

416話で、一見するとベンジャミン最大の失策ともとれる場面が描かれている。
特殊戒厳令下では、「許可なく動く者は即射殺対象」という命令が出されている。
にもかかわらず、モスワナはベンジャミンへ向かって動き出し、
「お供いたします ベンジャ ミ様」
と発言、自ら短刀で命を絶っている。
結果として呪詛が完成し、ベンジャミンは半日ほどで死に至る攻撃を受けたことになる。

なぜベンジャミンも、護衛のブッチやヒュリコフも、モスワナの絶命前に射殺しなかったのか。
少なくとも4つの可能性が考えられる。

① 迎撃型能力を警戒し、ためらった
ベンジャミンはカミーラの能力について、
迎撃型で相手を瞬殺する能力だと知っている。
そのため、モスワナも同じような能力者である可能性を考えたのではないか。
もし自分か部下がモスワナを射殺すれば、
その瞬間に能力が発動するかもしれない。
より危険なカウンターが来るかもしれない。
ベンジャミン本人が狙われるかもしれない。
そう考えれば、ブッチやヒュリコフが即座に発砲できなかった理由も説明できる。
特にヒュリコフが迎撃型の能力で殺された場合、ビヨンドの呪いが即座に作動し、ベンジャミンを瞬殺してしまう可能性が高い。慎重な行動も理にかなっている。

② ベンジャミンはあえて呪いを受けた
ベンジャミンは最初から自分の死を受け入れていた
という説。
ベンジャミンは、カミーラの私設兵が呪詛を使うことを情報として既に持っていた可能性があり、なおかつ致死性ウイルスによって余命十二時間程度しかないことを理解している。
つまり、
「どうせ自分は助からない」
ことを知っている。
だからこそ、
カミーラ陣営の呪いを想定していて
あえて受け入れた可能性がある。
つまりそれがカミーラへの無言のメッセージとなり、
もしこの説が正しいなら、
ベンジャミンは
「俺はもう死ぬ身体だ。」
という事実を、
言葉ではなく行動で伝えていたことになる。
さらに
「俺はすでに治療不能の病に侵されている。」
「お前たちの呪いが成功しても、それで俺が恐怖することはない。」
「お前にも同じ病いを感染させた」
というメッセージの真実性を高めて伝え、カミーラを絶望させるための心理戦だったという考え方。

③ 呪いの発動条件を見極めようとした
ベンジャミンは未知の能力に対して、
すぐに排除するのではなく、
発動条件を見極めるタイプでもある。
今回も、
モスワナを観察することで、
呪いが
自害で発動するのか
他殺でも発動するのか
対象指定が必要なのか
などを見極めようとしていた可能性がある。
なぜなら、ベンジャミンは自分の亡きあとに
自軍にクラピカを念の講師として迎えることを考えていることが今回明らかになっている。
つまり自軍の今後のために、カミーラの私設兵による呪詛の発動条件を見極めて部下に情報共有させる意図があっても不思議ではない。

④合理主義が裏目に出た
ベンジャミンはこれまで、
常に合理的判断を下してきた。
しかし、
合理性とは、
「最も情報を集めてから動く」
という考え方でもある。
そのため、
モスワナを即射殺するより、
まず観察することを選んだ。
ところが、
今回の相手は、
情報収集の時間が
“死そのもの”を利用する能力だった。
つまり、
合理主義が、
初めて念能力に敗れた瞬間だったいう結果になったという考え方。

これら4つの可能性は互いに排他的ではなく、複数が重なっていた可能性が高いとも考えられる。
特に次の3点。
モスワナにも迎撃・カウンター型能力がある可能性を警戒し、即座に攻撃できなかったこと。
ベンジャミン自身が余命わずかであることを理解し、呪いを受けても動揺しない覚悟を決めていたこと。
能力の仕組みを見極めようとする合理主義が、結果的に呪いの完成を許してしまったこと。
とはいえ、全体的な描写の雰囲気からすると②の可能性が特に高いのではないだろうか。

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