■結論
366話の37564号室。
377話の船内旅団集会。
405話のボノレノフ独白。
406話の「やはり上か」。
これらはバラバラの描写ではない。
40話近い時間をかけて、
「シャルナークとコルトピを失ったクロロが、
旅団終焉の可能性と向き合い、それでも団長として前へ進むまで」
が描かれている。
そして405話のボノレノフの独白によって、
それまで断片的だったクロロの心理が一気に繋がり始めている。

366話は喪失
377話は仲間との時間
405話は旅団側から見たクロロ
406話は覚悟
全部一本の線で繋がる
■37564号室のクロロの表情と酔っ払いとの会話が意味するもの
クロロには二つの顔が存在する。
クロロには二つの人格的側面がある。
一つは、
冷徹な団長クロロ。
もう一つは、
流星街で仲間と演劇をしていた少年クロロ。
旅団結成回想編で描かれたクロロは、
現在のクロロとはまるで別人だった。
明るく
感情豊か、
仲間思いで、
人を楽しませることが好き。
しかしサラサの事件以降、
深い悲しみと激しい怒りの中で旅団を結成、
クロロは自分自身を殺した。
そして「団長クロロ」を作り上げた。
■ヨークシンで現れた素のクロロ
ヨークシンでクロロは、ネオンの書いた詩に
ウボォーギンの死を重ね合わせ、人前で涙する。
そしてウボォーギン追悼の場面。
「ウボォーさん 聞こえますか?オレ達からあなたへのレクイエムです」
ここで重要なのは敬語(丁寧語)。
普段のクロロは敬語を使わない。
つまりこの瞬間だけ、
団長ではなくクロロ本人が出てきている。
旅団のリーダーではなく、
幼馴染であり苦楽をともにした仲間を失った一人の人間になっている。
■再び現れた素のクロロ
そして366話。
37564号室のクロロの表情は異様。
怒り。
悲しみ。
絶望。
後悔。
罪悪感。
全てが混ざっているように見える。
さらに重要なのが酔っ払いとの会話。
クロロは基本的に一般人に興味を示さない。
旅団員
敵
交渉相手
利害関係者
それ以外との会話は存在しない。
それなのに、
酔っ払いに絡まれ、
わざわざ
「そうですか?」
と丁寧に返している。
ここでも敬語。
ヨークシンと同じ現象が起きている。
団長ではなく、
シャルナークとコルトピを失った
素のクロロが表面化している。
つまりクロロは、
仲間の死と向き合う時だけ、
本来の自分に戻る。
■なぜシャルナークとコルトピの死が特別なのか
ウボォーギンとパクノダの死は、
それでも旅団の覚悟の範囲内だった。
しかしシャルナークとコルトピのケースは少し違う。
クロロ自身がクロロの都合で能力を借りた。
その結果、
二人は無防備になった。
そして殺された。
極論を言えば、
能力を借りていなければ死ななかった、借りた能力をすぐに返していれば
死ななかった可能性もある、
と本人が考えても不思議ではない。
だからこそ、
37564号室のクロロには、
怒りだけではなく、
罪悪感が混じっているようにも見える。
■405話で判明した旅団員たちの本音
ここで405話のボノレノフの独白が重要になる。
このモノローグによって、
現在の旅団が何を考えているのかが明らかになった。
ボノレノフはこう考えている。
「シャルナークとコルトピの件で団長がダメージを受けている」
つまり旅団員全員が、
クロロの異変に気付いている。
クロロは平気な顔をしている。
しかし皆わかっている。
■ボノレノフが語る悪循環
ボノレノフは、
クロロが無理をしていることを理解している。
そして旅団員も全員理解している。
結果、
奇妙な悪循環が生まれている。
クロロ
「俺は大丈夫だ」
↓
団員
「絶対大丈夫じゃない」
↓
クロロ
「心配されている。もっと平静を装わなければ」
↓
団員
「やっぱり無理してる」
↓
クロロ
「さらに無理する」
これがボノレノフの言う悪循環。
つまり37564号室のクロロは、
旅団員たちが見抜いていた本当の姿だった。
■クロロがヒソカを自分で殺したい理由
ボノレノフは語る。
「団長は今度こそ自分の手で決着をつけたい」
ここが極めて重要。
天空闘技場でクロロは宣言、
「100%勝つ」。
しかし結果はどうだったか。
ヒソカ死亡。
ヒソカ蘇生。
シャルナーク死亡。
コルトピ死亡。
クロロが罪悪感を抱えても不思議ではない。
だから今回の戦いは、
単なる復讐ではない。
責任の清算。
贖罪。
その意味も含まれている。
■なぜ旅団員は先にヒソカを殺りたがるのか
ここが405話最大のポイント。
普通なら、
クロロに任せればいい。
しかし旅団員は逆。
全員が先にヒソカを殺そうとしている。
理由は一つ。
クロロが危険だから。
クロロは現在、
ヒソカを殺すことしか考えていない。
だから無理をするし、危険を冒す。
ゆえに団員たちは、
「俺たちが先にヒソカを殺る」
という結論になる。
これは忠誠心ではない。
仲間としての心配。
■ナンバー9欠番の意味
ボノレノフの独白で特に印象的なのがここ。
「お前がナンバー9を欠番にしてる時点で俺たちは分かってるよ」
ナンバー9はパクノダの番号。
クロロは長い間欠番のままにしている。
つまりクロロは今も仲間の死を抱え続けている。
整理できていない。
忘れていない。
そして現在は、
シャルナークとコルトピまで失った。
ボノレノフは理解している。
クロロは全部背負っている。
クロロ本人は仲間を失ったことを忘れることができない、
それでも団長として冷静にならなければならない。
だからこそ「柵(しがらみ)は忘れるものではなく、断ち切るもの」として、
ヒソカ抹殺にだけ意識を切り替えようとしている。
■ヒソカでもう終わりにしようぜ、この芝居
このセリフこそ独白全体の結論。
芝居とは、
クロロの演技。
「俺は平気だ」
「いつもの団長だ」
「冷静だ」
旅団員は全員、
それが演技だと知っている。
だからボノレノフは心の中でこう言っている。
「もう無理するな」
「団長も楽になれ」
■37564号室=ミナゴロシ説
37564。
み・な・ご・ろ・し。
偶然とは思えない数字。
問題は、
誰が皆殺しになるのか。
最も有力なのは、
ヒソカによる旅団狩り。
実際、
シャルナークとコルトピはすでに死亡している。
旅団員たち自身も現在の状況を極めて危険視している。
だからこそ、
37564号室は、
旅団終焉の可能性をクロロが初めて意識した場面だったとも読める。
■時系列整理
①天空闘技場でヒソカ戦
↓
②クロロ勝利
↓
③ヒソカ蘇生
↓
④コルトピ死亡
↓
⑤シャルナーク死亡
↓
⑥クロロが二人の死を知る
↓
⑦366話・37564号室
↓
⑧377話・船内旅団全員集結
↓
⑨405話・ボノレノフ独白
↓
⑩406話・クロロ上層へ向かう決意
綺麗に繋がる。
■考えられる「37564室=みなごろし」の意味
■① ヒソカによる「旅団皆殺しの結末」の暗示
これは最もストレートな解釈。
天空闘技場でのデスマッチ後、
ヒソカの旅団狩りが突如始まり、
なすすべなく旅団が完全敗北する未来の示唆。
■② クロロ自身による皆殺し
こちらは少し怖い考察。
406話でクロロは、
・三種の神器を狙う ・スキルハンターを進化させる ・ヒソカを確実に殺す
ために動いている。
つまりクロロ自身が、
「必要なら大量殺人も辞さない」
状態になっている可能性がある。
37564号室は、
クロロが理性を失う前兆だった。
という解釈
ただし現状の描写では少し根拠が弱い。
■③ ブラックホエール号で起きる大虐殺
現在船内には、
・王位継承戦 ・マフィア抗争 ・モレナ一派 ・ヒソカ ・幻影旅団 ・ビヨンド派 ・王子達
が集結している。
これだけの火薬庫が同じ船にある。
つまり最終的に、
クロロ・旅団が火種となってブラックホエール号そのものが地獄絵図になる結末。
37564号室は、その未来を暗示していた。
■④時系列逆転説
37564室ではすでにクロロが団員をすべて失い、
上層で三種の神器も諦め、下層に戻り途方に暮れている状況。
つまり団長以外の団員が皆殺しにされ
クロロがなすすべなくなっている状態そのものが描かれているというもの。
■406話のマクガイト・なるみの伏線
406話でクロロが使用していた
「恋のダイヤル6700 いまわし電話」
その元能力者の名前が
マクガイト・なるみ。
この名前が意味深。
マクガイト・なるみ
↓
幕外となる身
とも読める。
もし冨樫先生の言葉遊びなら、
舞台から退場する人物の暗示になっている可能性もある。
そしてその能力を持っているのはクロロ。
さらに366話には37564室。
これらの描写から
旅団はかつてない危機に直面していることになる。
– 【時系列】各話解説
– 401話『月光』
– 402話『手紙』
– 403話『成果』
– 404話『思惑』
– 405話『芝居』
– 406話『神器』

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