【ネタバレ注意 モレナはカキン王国が生んだ報いなのか、 祭り子たちの怒りと無念を背負う女を解説】ハンターハンター【HUTER×HUNTER】徹底解説

ボークセンとの交渉ゲームで明らかになった事実を踏まえると
モレナを単なる「被害者」や「復讐者」としての視点だけではなく、
むしろ祭り子たちの中から偶然誕生した極めて特殊な存在として見ることができる。


モレナの特異性は少なくとも3段階ある。


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モレナは本来「消える側」の人間だった
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まず前提として、祭り子は王族の欲望のために生み出される存在だ。
モレナが祭り子で肉に選別された側だったとすれば、本来の運命は極めて過酷。
生まれる。
利用される。
搾取・消費される。
死ぬ。
そこから先がない。
社会に訴える機会もない。
真実を外部に伝える機会もない。
復讐する機会もない。
歴史に名前が残ることもない。
つまり祭り子のうち二線者になれなかった大半の人たちは、
「苦しみを経験したことすら外界に認知されない、記録されない存在」。
多くの祭り子は反乱以前に消えていく。
そもそも出生の前後関係すら知ることなく、
反乱という発想に辿り着く前に人生が終わる。
その意味でモレナはまず、
生存した時点でかなり例外な存在といえる。


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二線者になれたこと自体が奇跡に近い
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さらに特殊な経緯はその後も続く。
モレナは肉として扱われていたにもかかわらず、
後に二線者として王族社会の内部に入り込んでいる。
これは普通なら起きない。
なぜなら謝肉祭のシステムは、
大半の祭り子を王族の外側に置くための仕組みだから。
ところがモレナは、
王族の罪を知る立場でありながら、
王族社会の内側を見る立場にもなった。
被害者でありながら内部告発者になった。
これは極めて特殊だ。
王族から見れば危険人物そのもの。
なぜなら、
隠したい真実を知っている人間が王族内部に存在することになるからだ。


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念能力まで獲得してしまった
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そして
モレナが念能力者になったことが大きい。
ここが非常に重要。
もしモレナがその他大勢の祭り子だったとしても、
念を習得できなければ反乱は思想で終わる。
しかしモレナは違った。
念を得た。
さらにサイキンオセンという能力によって、
仲間を増殖できる。
思想を広げられる。
革命組織を作れる。
つまり彼女は初めて、
祭り子たちの怒りを現実の力に変換できる存在になった。
これは歴史的な偶然と言っていいレベルだ。

408話でのモレナのセリフ
「『肉』を全うしながら私は 自身のある『才能』に気付き少しずつそれを鍛えました。それがカキン滅亡を企てるきっかけとなった私の『能力』です。」

『才能』とは念能力のことを指しているとみられ、
特筆すべきはモレナが能力に気付いた回想で
傷だらけの上半身が描かれている点だ。
これは単に過去の説明ではなく、
「人間として扱われなかった少女が初めて自分の力を持った瞬間」
を強調しているようにみえる。
それまでのモレナは日常、常に死と隣り合わせの中で、
名前もない
尊厳もない
守られない
傷付けられ
搾取される
だけの存在だった。
しかし才能に気付いた瞬間から、
「傷付けられる側」から「力を持つ側」へ変化し始める。
あの傷は単なるケガではなく、
「祭り子として生きた年月そのものを象徴する傷」
として描かれているように見える。

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モレナは被害者ではなく「現象」になっている
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ここで見方が変わる。
モレナ個人の復讐だけなら、
王子、王族を殺す。
それで終わり。
しかし彼女は世界の破壊を望んでいる。
祭り子たちの集合的な怨念の象徴としての側面もある
モレナ=プルードは
カキン王国が自ら生み出した報いそのものに近いとも言える。

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モレナは祭り子たちの希望の星なのか
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モレナは自身の生い立ちから
世界を憎む破壊主義者的人物として見られているが、
大半の祭り子側から見ると話は変わる。
・『肉』を経験した身でありながら生き残った
・王族内部に入った
・念能力を得た
・王族に反旗を翻した
・世界に真実を語っている
こう見ると、
モレナは祭り子たちにとって唯一無二の存在だといえる。
そして今まで誰も成し得なかった場所まで辿り着いている。
モレナは単なる破壊思想の悪役ではなく、
「祭り子たちがもし声を持てたなら何を叫ぶか」
を体現する存在として描かれているようにもみえてくる。

◇まとめ
モレナを単なる「被害者」や「復讐者」として見るだけではなく、
祭り子たちの中から偶然誕生した極めて特殊な存在としての視点を持つと
モレナという人物にもちがった見方ができるかもしれない。

– 【時系列】各話解説
401話『月光』
402話『手紙』
403話『成果』
404話『思惑』
405話『芝居』
– 406話『神器』
‐ 407話『交渉』
408話『交渉②』


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